
飯山「西乃茶や」で味わう信州そばと笹寿司!郷土の味が楽しめる人気店
2025/11/08
信州そばと笹寿司が味わえる人気店「西乃茶や」さん。「信州そば切りの店」にも認定されており、石臼挽きの自家製粉を使った手打ちそばと、飯山の郷土料理「笹寿司(謙信寿司)」を一緒に楽しむことができる。
地元住民にも愛され、観光客からも評判の高いこのお店では、飯山ならではの味を気軽に堪能することができる。この記事では、「西乃茶や」で味わった絶品の信州そばと笹寿司の味わいを、写真付きで詳しく紹介していきたいと思う。

飯山市街から少し離れた大通り沿いに立地する「西乃茶や」さん。訪れたのは14時を過ぎたころで、ランチのピークタイムをとうに過ぎた時間。それにもかかわらず、駐車場はほぼ満車という人気ぶり!
地元の方々が入れ替わり立ち替わり出入りしており、地域に根付いた人気店であることが伝わってくる。

店先には、目当ての一つ「元祖 謙信すし」の大きな案内書きが掲げられている。
笹寿司は、上杉謙信が出陣の際に兵糧として用いたと伝わる郷土料理で、飯山では「謙信寿司」とも呼ばれている。地元で採れた山菜やきのこを使い、笹の葉にのせていただく。
この歴史ある郷土の味と、自慢の手打ち信州そばを一緒に味わうべく期待を胸に、さっそく店内へ向かう。
「西乃茶や」のメニュー

メニューを開くと、まず目を引くのが「極粗挽き熟成蕎麦・幻」。飯山・富倉地区で伝統的に使われてきた「オヤマボクチ」をつなぎに使う技法と、江戸打ちの技術を融合させたこだわりの蕎麦だ。
熟成によって引き出された香りとコシが特徴で、蕎麦好きならぜひ味わっておきたい一品。ざるそばと食べ比べられる「利き蕎麦」や、天ぷら付きのセットなど、組み合わせを変えて楽しむこともできる。

次のページには、「極粗挽き熟成蕎麦・幻」「利き蕎麦(2種盛り)」、そしてリピート率No.1を誇る「なすざる」や、北信地方の郷土そばとして知られる「早そば」も並んでいる。それぞれに個性があり、どれを選ぶか悩ましいラインナップだ。

続いて、冷たい蕎麦のメニュー。
「ざるそば」をはじめ、「辛味大根ざるそば」「つけとろざるそば」「天ざる」などが並ぶ。中でも推されているのは、先ほどの「なすざる」と「極粗挽き熟成蕎麦・幻」。

さらに、蕎麦御膳メニューも準備されている。
ざるそばと笹寿司(謙信寿司)を組み合わせた「正受庵御膳」、天ぷらを中心にした「特上天麩羅御膳」など、ちょっと贅沢に楽しみたいときにぴったりの内容だ。

一品料理のラインナップも見逃せない。
「馬刺し」や、飯山産の大なめこを使った「なめこバター」「なめこの天ぷら」など、地元食材を生かしたメニューも並んでいる。そばを待つ間のつまみにも、信州の味覚を楽しめるのがうれしい。
- ▼「西乃茶や」の主なメニュー
- ・ざるそば:2,580円(税込)
- ・辛味大根ざるそば:990円(税込)
- ・つけとろざるそば:1,056円(税込)
- ・天ざる:1,452円(税込)
- ・なすざる:1,100円(税込)
- ・極粗挽き熟成蕎麦・幻:1,188円(税込)
- ・ざるそばとの2種盛り:1,716円(税込)
- ・正受庵御膳:1,672円(税込)
- ・特上天麩羅御膳:1,980円(税込)
- ・馬刺し:1,078円(税込)
西乃茶や「正受庵御膳」

今回は、飯山を代表するお寺に因んだ名前を持つ「正受庵御膳」をオーダー。ざるそばと笹寿司(謙信寿司)がセットになっており、漬物や小鉢2品、味噌汁まで付いた満足感のある内容。お店の魅力を凝縮したようなオススメの御膳だ。

メインとなるお蕎麦は、信州産の抜き実を石臼挽きした自家製粉を使用。訪れる時間帯によっては、店内でそば打ちの様子を見学できるそう。こうした手仕事も、このお店の人気の理由のひとつだろう。

まずは、蕎麦本来の風味を堪能するため、蕎麦つゆを浸けずに一口。手打ちらしいしっかりとした食感がある。コシがしっかりとしていて、喉越しも良い、上質な蕎麦であることがわかる。

続いて、蕎麦つゆを少しだけ浸けていただく。東京の藪蕎麦を思わせる、やや濃いめな蕎麦つゆで、少しだけ浸けていただくのが丁度いい。

ざるそばと並んで主役となる5枚の笹寿司(謙信寿司)が並ぶ。ざるの上に美しく盛り付けられた笹寿司の彩り豊かな見た目も食欲をそそる。

お店の案内によると、この「謙信寿司」は戦国武将・上杉謙信が出陣の際に兵糧として用いたと伝えられる飯山の郷土料理。歴史的な背景を持つ一品として味わうことができる。

具材には、この地域で採れたぜんまい、しいたけ、山のくるみ、人参、かんぴょう、ひじき、大根の味噌漬、玉子、しょうがなどが使われており、見た目以上に手が込んでいる。食べる際は、笹の葉を剥がしながらいただくため、箸を使わずにそのまま食べることが可能。しかし、具材が崩れないようにキレイに食べるには少々慣れが必要だ。

小鉢には、茄子の和え物と野沢菜のお漬物。どちらも地元らしい味付けで、素朴ながらご飯やそばにぴったりの一品となっている。

もうひとつの小鉢は、葉唐辛子の佃煮。ほどよい辛味がアクセントになる。

食後は、濃くとろみのある蕎麦湯で締める。
そば粉の風味がしっかりと感じられ、最後まで楽しむことができた。そば・笹寿司・小鉢と、どれも丁寧に作られており、飯山の食文化を一度に楽しめる満足度の高い御膳だった。
西乃茶や「つけとろざるそば」

連れが注文した「つけとろざるそば」。別添えのとろろ汁にざるそばを浸けていただく。

とろろ汁に蕎麦をたっぷりと絡めてつるっといただく。連れも一口食べるなり、「さすが蕎麦の本場信州だ!」と絶賛だった。
「西乃茶や」の店舗情報

飯山の「西乃茶や」さんは、郷土の味をじっくりと楽しめる人気店だった。完成度の高い信州そばは、そば湯まで存分に味わうことができ、上杉謙信ゆかりの笹寿司(謙信寿司)も、地元の山菜や野菜をふんだんに使った素朴ながらも奥深い味わいで、飯山の食文化を感じさせてくれた。
大通り沿いにありながら、観光客だけでなく地元の常連さんも多く訪れるのは、長年培われた信頼と味の証。落ち着いた店内で、心温まる郷土の味を楽しめるひとときは、旅の途中に立ち寄る価値のある時間だったといえる。
飯山を訪れた際には、ぜひ「西乃茶や」さんで信州そばと笹寿司を味わってみてほしい。

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