初めての黒斑山登山!駐車場から槍ヶ鞘・トーミの頭・黒斑山の定番ルート
2022/10/31
日本百名山に数えられる「浅間山」外輪山の最高峰「黒斑山(くろふやま)」。
黒斑山(2,404m)にのぼる登山道「黒斑山コース」には「槍ヶ鞘」「トーミの頭」「黒斑山」などの浅間山をのぞめる絶景展望スポットがたくさんあって登山者に人気だ。
車坂峠からスタートする黒斑山コース登山口から槍ヶ鞘、トーミの頭を経由して黒斑山に登ってきたので、今回はその定番ルートを紹介したいと思う。
※浅間山は活火山なので噴火警戒レベルなど最新の情報を必ずチェックしてから出発しよう。
高峰高原ビジターセンター駐車場からスタート
車で来る場合は車坂峠にある「高峰高原ビジターセンター」の駐車場(無料)が起点となる。7~80台くらい停められる大きな駐車場だがほぼ満車状態だった。
ここから歩いて10分くらいのぼったところにある高峰マウンテンパークの駐車場も利用可能だと案内されていたので、こちらの駐車場が満車だった時のために覚えておくと良いだろう。
高峰高原ビジターセンターの駐車場側の入口は1F。館内にはカフェや売店などがある。
黒斑山コース登山口側の入口は2F。
高峰高原ビジターセンターではトレッキングガイドマップがいただける他、登山計画書を書いて届出することもできる。
長野県で指定された登山道を通行する場合は「登山計画書」の届出が必要となっている。浅間山(前掛山)や黒斑山などの登山は届出が必要なのであらかじめ準備していない場合はここで登山計画書を書いて届出しておこう。
黒斑山コース登山口
黒斑山コース登山口は、高峰高原ビジターセンターの目の前にある。高峰高原ビジターセンターの前の道(チェリーパークライン)を渡る時は車に気を付けよう。
「群馬県嬬恋村」と「車坂峠(標高1,973m)」の標識。登山口ですでに標高1,973mもあるみたいだ。
ちなみに今回の目標地点である黒斑山の山頂は2,404mなので高低差は400mちょっとということになる。
「浅間山は爆発的な噴火をする活火山です。登山は自己責任で!」という表示を見て緊張感が走る。噴火警戒レベルは"1"だとしても、しっかりと警戒しておきたい。
「山の神」様に登山の安全を祈願した。
高峰高原ホテルの受付で御朱印がいただけるとのこと。ちなみに初穂料は500円だ。
それではいよいよ出発だ。
今回は「黒斑山コース登山口」から槍ヶ鞘・トーミの頭・黒斑山の定番ルートで黒斑山の山頂を目指したいと思う。
黒斑山コース登山口から槍ヶ鞘
黒斑山コース登山口に入る。
登山道に入ると、すぐに中コースと表コースの分岐がある。今回は右手の表コースを進むことにした。
大きな岩には"○"印と"クロフコース"の文字。公式の目印なのか、落書きなのかはわからない。
黒斑山コースではこの"○"印をよく見かける。道案内の目印になっているのだろう。
黒斑山コースにも熊笹ゾーン。熊笹の登山道はコース序盤のみの印象。
しばらく熊笹の登山道を進む。
一旦、大きく下る。下った分だけあとで登らなければならないと考えると損した気分になる。
黒斑山(表コース)は、ゴロゴロ岩の登山道を進むシーンが多い。
"○"印が方向を教えてくれている。
ゴロゴロ岩で足をくじかないようにトレッキングシューズでの登山がオススメだ。
視界がぱっと開けた広いガレ場に到着。
このあたりが登山口から槍ヶ鞘までのちょうど中間地点となる。ちなみに登山口からここまでのんびり登って約35分かかった。
登山コースはこの先も黒斑山方面へ続いている。
"○"印が方向を教えてくれている。
中央には孤立したカラマツ。
登山道は基本ゴツゴツとしている。
北側が開けると黒斑山を最高点とする浅間山の外輪山が見渡せる。
このあたりからはしばらく登山道が階段状に整備されている。
この階段状になっているあたりは長くてきつい。
外輪山の谷間から浅間山が顔をのぞかせた。
奥に見える金属製の人工物は、登山者避難用シェルター。
避難用シェルターの中を覗いてみた。登山中に浅間山噴火の危険を感じたらここに避難しよう。
避難用シェルターまで来れば、ここから浅間山が見渡せる「槍ヶ鞘」まであと3~4分くらいだ。
このあたりも傾斜がきつい。
浅間山が見渡せるポイント「槍ヶ鞘」はもう少し。
浅間山の頭が見えてきた!
ここを抜けると槍ヶ鞘だ。
槍ヶ鞘に到着
黒斑山コースで最初に浅間山が見渡せるポイント「槍ヶ鞘」に到着。
槍ヶ鞘は浅間山側が開けたポイントで、目の前に浅間山をのぞむことができる。
槍ヶ鞘から見下ろした景色は火口のようだ。
槍ヶ鞘からトーミの頭
槍ヶ鞘から見る景色はすでに山頂級の絶景だが、この先には更なる絶景が待っている。
槍ヶ鞘からトーミの頭に向かう。
視界の先に見えるのがトーミの頭。トーミの頭までの道のりが見通せるので迷うことはないだろう。
時折、木々の隙間から見える景色も絶景。
浅間山外輪山の稜線を進む。
ここで黒斑山中コースと合流する。
ちなみに標識には「車坂峠(表コース)2.3km」「車坂峠(中コース)2.0km」「黒斑山0.6km」と書いてある。今回の目的地である黒斑山へは残り0.6kmだ。
稜線を進む登山道は左側には植物が生えているが、右側には植物がほとんど生えていない。
"○"印がある。
ガレ場をひたすら進んでいく。
ガレ場の先にトーミの頭が見えてきた。
トーミの頭に到着
トーミの頭に到着。
岩場を登ったところに絶景が広がる。槍ヶ鞘からトーミの頭へは約10分ほどかかった。
トーミの頭の岩場を登ると浅間山の絶景が広がる。風が強いことが多いので風にあおられて体勢を崩さないように注意が必要だ。
トーミの頭からは、浅間山から裾野に至るまで浅間山の全貌が見渡せる。正面から見る浅間山は大迫力だ。
トーミの頭から黒斑山
トーミの頭は帰りにまた寄れるので、今回の目的地としている黒斑山に向かう。
「湯の平」方面への分岐点。
ちなみに標識には「湯の平(草すべり経由)0.9km」「黒斑山0.4km」と書いてある。
右の道は草すべりを下りて浅間山の裾野である湯の平方面に下りることができる。今回は目的地が黒斑山なのでまっすぐ進む。
トーミの頭は標高2,320m、黒斑山は標高2,404mということで、のぼりの登山道が続く。
登山道に平行してケーブルが敷かれている。
このあたりの登山道は木の根っこがむき出しになっているので、つまずかないように注意しながら進んでいこう。
浅間山の監視カメラが設置されている他、緊急時にはここから火山の状況が音声で放送される。
黒斑山の山頂が見えてきた。
黒斑山の山頂に到着!黒斑山の山頂からも雄大な浅間山をのぞむことができる。
黒斑山山頂に到着
トーミの頭から黒斑山の山頂までは約15分ほどかかった。
黒斑山は浅間山の西側に連なる外輪山の最高峰で標高2,404mとなっている。
10月の中旬から下旬には浅間山の裾野に広がるカラマツが黄金色に色付く。
黒斑山の山頂から浅間山を見ると、目の前に見えている前掛山の奥に浅間山の火口があるのがわかる。活火山である浅間山の火口からは蒸気がのぼっていた。
山頂でお昼ご飯を食べていると、頭上の雲がみるみる晴れて青空が広がった。
日光に照らされた浅間山がより絶景になった。
幾重にも重なる山々の向こうには、うっすらと富士山をのぞむことができた。
黒斑山周辺は風が強くなかったのでゆっくりと浅間山を眺めることができた。
ここを離れるのは名残惜しいが、せっかく晴れてくれたので「トーミの頭」からも晴れた浅間山を見るために下山することにした。
最後に黒斑山から見た浅間山の絶景を広角レンズで写真におさめてみた。
浅間山の雄大さと絶景を見て心が洗われた。一生忘れられない景色となるだろう。
黒斑山から下山
黒斑山頂上付近にある浅間山の監視カメラと緊急放送用のスピーカー。
「湯の平」方面への分岐点。トーミの頭(60m)方面に下りる。すぐそこにトーミの頭が見える。
せっかく晴れてくれたのでトーミの頭にも寄ってみる。
トーミの頭から眺める浅間山はやはり絶景!太陽の光が当たってカラマツの紅葉が映える。
外輪山もダイナミックだ。
行きと帰りで天候が変わったことで、浅間山の違った表情が楽しめて良かった。
トーミの頭から槍ヶ鞘方面に下りていく。
槍ヶ鞘からはトーミの頭とそこへ通じる登山道が見渡せる。
槍ヶ鞘からも太陽に照らされた浅間山を見ることができて良かった。
登山者避難用シェルターまで下りてきた。ここに逃げ込むような事態にならなくて良かった。
登山道から見える浅間山はここで見納め。
きつかった長い階段も下る時には良い思い出になっている。
天気が良くなったこともあって景色を楽しみながら下山を楽しめた。
秋の色彩が温かく輝く。のぼってきた時とは別の山のようだ。
砂っぽくて滑りやすいので転倒しないように落ち着いて下山しよう。
下山でののぼり。そういえば序盤に大きく下ったのを思い出した。ここまで戻ってくればゴールはもうすぐそこだ
黒斑山コースの登山口が見えてきた。
登山口に戻ってきた。
槍ヶ鞘から登山口までは52分。のんびりながらもノンストップで下りてきた。
黒斑山山頂から登山口までの下山にかかった時間は95分。途中のトーミの頭や槍ヶ鞘で浅間山の写真を撮ったり休憩した時間も含んだ総時間だ。
「山の神」様に無事に下山できたことを報告。山頂からの青空にも感謝!
登山計画書を届出した「高峰高原ビジターセンター」まで戻ってきた。
今回のスタート地点「高峰高原ビジターセンター」の駐車場で本日の登山は終了。お疲れ様でした。
黒斑山コース登山まとめ
今回は長野県小諸市側から車坂峠まで車でのぼって、車坂峠にある高峰高原ビジターセンターを拠点とした。小諸の町から車坂峠までのチェリーパークラインも山の木々が秋色に色付いてとてもきれいだった。
最後に黒斑山コース登山を簡単にまとめておきたいと思う。
- ・黒斑山(くろふやま)は浅間山の外輪山の最高峰
- ・浅間山荘口(火山館コース)、車坂峠口(黒斑コース)の2つの登山口がある
- ・黒斑山コースには浅間山がのぞめる絶景展望スポットがたくさんある
- ・高峰高原ビジターセンターの駐車場(無料)が拠点となる
- ・黒斑山コースの通行は「登山計画書」の届出が必要
- ・高峰高原ビジターセンターで登山計画書の届出が可能
- ・車坂峠(1,973m)から黒斑山(2,404m)まで高低差は400mちょっと
- ・浅間山の噴火警戒レベルの確認と警戒が必要
- ・槍ヶ鞘、トーミの頭などの浅間山をのぞむことができるポイントがある
- ・10月中旬~下旬には浅間山の裾野に広がるカラマツが黄金色に色付く
- ・天気が良ければ黒斑山から富士山をのぞむこともできる
- ・難易度は初心者レベルといわれるが最低限の装備は必要