
初めての石割山登山!駐車場から石割神社・石割山・大平山の定番ルート
2021/12/19
山中湖周辺にある4つのハイキングコースは、山中湖や富士山を臨むことができる人気登山スポットとなっている。
その中でも「石割山」を巡る「石割山ハイキングコース」は、山頂から富士山や山中湖が臨めることはもちろん、八合目に鎮座する石割神社などの見所もある屈指の人気コースだ。

山中湖北側には「大平山ハイキングコース」「石割山ハイキングコース」の2つのハイキングコースがあるが、石割神社駐車場からスタートすればどちらも抑えられるということで、今回は石割神社駐車場からスタートして、鳥居~富士見平~石割神社~石割山山頂の後、平尾山~大平山まで行って石割神社駐車場に戻るという定番ルートを紹介したいと思う。
石割神社駐車場からスタート

車で来る場合は「石割神社駐車場」が起点になる。駐車場の奥には公衆トイレがあるので登山の前にトイレを済ませておくとよい。

石割神社駐車場には30台くらいの駐車スペースがあるが、ピーク時は満車になって路肩に駐車する車が並ぶ。ちなみに8時にはすでに満車だったので駐車場に停めるなら早めに到着できるようにする必要がある。

石割神社駐車場の正面にある太鼓橋を渡った奥にある鳥居の方向が石割山ハイキングコースのルートだ。
石割神社鳥居から富士見平

石割山山頂へは赤い鳥居をくぐって石割神社の石段をのぼっていくルートを進む。

赤い鳥居をくぐると狛犬が神前を守護している。参道の入り口といった雰囲気だ。

果てしなく続く長い石段。403段もあるそうだ。
403段と言われてもピンとこないが、マンションの非常階段をイメージするとタワマンクラスの段数であることがわかる。

ちなみに伊香保温泉の石段は365段、東京タワーの外階段は600段くらいあるらしい。

空が見えてきたのでやっと終わりかと思いきや、、、

石段の方向が右手に変わってさらに続く。

最初から結構ハードな石段。途中で休憩できるスペースがあるのはありがたい。

なんとか403段の石段を登りきることができた。
富士見平から石割神社

富士見平に到着!
富士見平には休憩できるベンチや屋根付きのあずまやが設置されている。

403段の石段から一変して、富士見平からはなだらかな登山道になる。

左手の木々の隙間からは富士山を臨むことができる。

石割神社までは全体的になだらかな登山道が続く。

道中の巨石。

巨石には紙垂が付けられて神聖であることが示されている。

尾根を歩いているのか視界は広い。

杭で囲われているのは「桂(かつら)御神木」。

この高度での桂の巨木は非常に珍しいらしく、地元民からは御神木として崇められているそうだ。御神木の後ろにある水の湧き出る岩「お釜岩」は相模川の源流だというから驚きだ。

御神木を過ぎると石割神社の大岩が見えてくる。階段をのぼれば石割神社に到着だ。
石割神社に到着

石割神社に到着。
石割山の八合目にあたるらしい。

石割神社拝殿のむこうには大迫力の大岩が鎮座する。

力の神とも呼ばれている御祭神「天手力男命(あめのたぢからおのみこと)」は石割神社のイメージにマッチしていると感じる。かつては女人禁制の山岳信仰の霊場だったという話だ。

そして圧倒的な存在感の大岩。力強さを感じる。

大岩の隙間を3回通れば御利益があるそうなので社殿の左手から順路を3周まわってみることにした。

社殿の裏側の階段を上がって大岩の割れ目にまわるかたちだ。

岩の割れ目は幅60cmと決して広いとは言えないのでメタボな方は注意。ザックを背負ったまま通るのも難しい。
石割神社から石割山山頂へ

石割神社から石割山山頂へ向かって石割山ハイキングコースを進む。

なだらかだった石割神社までの道のりとは違って登山道らしくなる。

ロープをつかんでのぼるような場所が何か所かある。

足場が土砂で滑りやすく、両手を使う場面もあるので登山用のグローブがあると便利だろう。

熊笹ゾーンもある。

梯子とロープをつかんでのぼるようなところもあってなかなか大変だがアスレチックのようで面白い。

木の根を超えて進んでいく。

石割山山頂が見えてきた。
石割山山頂に到着

石割山山頂に到着。広く開けていて開放的な山頂。標高は1,413mで山中湖の周りと取り囲む山々の中でも一番高い山とのこと。

富士山の全景から遠く南アルプスまでもが見渡せた。いつ来ても見れるわけではないだろうから本当にお天気に感謝だ!

南アルプスは雪化粧した赤石岳や北岳が見える。日本の山の標高ランキング1位と2位の山を同時に見れるとは何とも得した気分だ。

富士山を正面に見る眺めは最高だ。富士山の手前に見える山で一番高いところが大平山。大平山山頂はこのあとの目的地だ。

石割山山頂の三角点。

石割山山頂を満喫したところで、平尾山、大平山を目指して進んでいきたいと思う。
石割山山頂から平尾山

石割山山頂から平尾山へはロープを掴みながら下りるくらいのきつめの傾斜からはじまる。

石割山から平尾山までは、ほぼ下り道で傾斜がきついのは最初だけ。

熊笹ゾーンまで下りてくれば足場もわりと安定してくる。

生垣のような熊笹のハイキングコースが続く。

石割山~平尾山~太平山は尾根を伝って山を歩く縦走となる。このあたりから見晴らしが良くなり縦走感が出てくる。

「石割山ハイキングコース」と「大平山ハイキングコース」が合流する分岐点。ここから先は「大平山ハイキングコース」となる。

平尾山山頂に到着!山頂は石割山ほど広くはないが開けている。

平尾山山頂(1,318m)からも富士山と太平山が望める。石割山(1,413m)よりも高度は100m近く低くなっているが富士山や太平山が近くなったぶんの迫力もある。
平尾山山頂から太平山

平尾山山頂からは次の目的地である太平山が見える。

石割山山頂から平尾山の道のりと同様に大きく下るところから始まるが、階段が整備されているので歩きやすい。眼下には「芙蓉台」という別荘地が広がる。

忍野村方面の分岐点。太平山方面へはまっすぐなので迷うことはないだろう。

平尾山を下りきったら長い上りが待っていた。

道しるべには大平山まで15分、平尾山まで30分とあるので、平尾山から2/3くらい進んだ地点だと考えていいだろう。

平尾山~太平山区間はハイキングコースとしても良く整備されていると感じる。

前方に富士山を見ながら進めるのもこのコースの魅力といえる。

鉄塔が見える小高い丘が大平山。

太平山山頂が見えてきた。
太平山山頂に到着

太平山山頂に到着!
山頂は広く開けていて解放感がすごい。

太平山(1,296m)からの眺め。富士山の展望が抜群だ。
石割山~平尾山~太平山の三座の尾根を縦走してきたわけだが、だんだんと富士山に近づいていくコースなので太平山から見る富士山が最も近くて迫力がある。

太平山は山頂が広いので昼食をとるのにも最適だ。
実際にここで昼食をとるグループが最も多かった。それぞれ山ごはんを持ち寄ったグループもあって遠足のようで楽しそうだった。

富士山の奥に広がる南アルプスの山々を指さして説明し始めた登山歴の長そうな人の話に耳を傾けた。
目の前には富士山が堂々とそびえ立ち、眼下には山中湖が広がる。日の光があたたかくて座っているだけで気持ちいい。最高の時間だ。

そうしているうちに富士山方面の展望が逆行気味になってきた。午後になると富士山がだんだんと逆行になるので午前中に登頂できるようにスケジュールを組むのがオススメだ。
石割山ハイキングコース分岐~駐車場分岐

石割神社駐車場に車を停めてあるので、太平山山頂から「石割山ハイキングコース分岐」までは平尾山方面に来た道を戻る。道しるべには平尾山まで45分と書いてある。

平尾山から2~3分ほどで「石割山ハイキングコース」と「大平山ハイキングコース」が合流する分岐点まで戻ってきた。この分岐点からは右手に下りていく。

分岐点から「平野」方面に進んでいく。明るいハイキングコースが続く。

熊笹が茂るエリアもある。

熊笹が途切れた先に駐車場への分岐点がある。

駐車場分岐の道標。石割神社駐車場に下りるなら左へ、平野バス停に下りるならまっすぐ進む。
駐車場分岐~駐車場

「駐車場」の表示は進行方向が下山の場合は反対を向いていて見え辛いので注意。「平野」方面でも下山はできるが、ここを見逃してしまうと石割神社駐車場へはかなりの遠回りになる。

駐車場分岐からは傾斜が急になる。

これまで長いこと尾根を歩いてきたのでハイキングコースの景色は一変する。

木の根っ子がむき出しになっているところがあるのでつまずかないように注意して進みたい。

駐車場分岐から10分ほどで山を下りることができた。

山を下りたら川を渡らなければならない。

そんなに水量は多くないのと、石が積まれて渡りやすくしてくれているので特に問題は無いだろう。

川を渡ったら車が通れそうな砂利道になる。

しばらく進めば石割神社駐車場が見えてきた。左手に見える太鼓橋や鳥居を見ると石割神社の長い石段の記憶がよみがえる。
山中湖観光の定番コースである「石割山ハイキングコース」と「大平山ハイキングコース」は公共交通機関(平野バス停)を利用することを前提に設定されているので、今回紹介した石割神社駐車場を起点とするハイカーにはむしろこちらの方が人気の定番コースとなっているそうだ。
実際に歩いてみて石割山、大平山2つの人気ハイキングコースのいいとこ取りをしたすばらしいコースだったと思う。