
銚子「廣半」で入梅いわし!ホテル併設レストランで味わう旬の上質御膳
2025/06/25
銚子の初夏の味覚「入梅いわし」。
脂がのって最も美味しくなるこの季節、銚子では「うめぇもん!入梅いわし祭」と題して、さまざまな参加店が工夫を凝らした限定メニューを提供している。今回訪れたのは、その参加店のひとつ、銚子プラザホテルに併設されたレストラン「廣半(ひろはん)」さん。
ホテル併設ならではの落ち着いた雰囲気と、手間のかかったこだわりの御膳が印象的で、上質な時間を過ごすことができた。銚子で旬の入梅いわしをしっかり味わいたい方に向けて、「廣半」さんでいただいた季節限定の「入梅いわしおまかせ御膳」をご紹介したいと思う。

今回訪問したのは、銚子駅から徒歩圏内にある「銚子プラザホテル」に併設されたレストラン「廣半」さん。ホテル併設ということで、やや格式高めの印象があるが、宿泊者以外でも気軽に利用することができる。
レストランはホテルの2階にあるため、フロントの横を通ってエレベーターで2階へ。観光地の食事処とはまたひと味違う、静かで落ち着いた雰囲気が印象的だ。
銚子「廣半」のメニュー

「廣半」さんは、銚子で毎年開催されているグルメイベント「うめぇもん入梅いわし祭」の参加店のひとつ。イベント期間中は、全参加店で共通のメニュー「入梅いわしおまかせ御膳」が提供されており、廣半さんでもこの時期限定の特別御膳を楽しむことができる。
御膳の基本構成は、「入梅いわしの漬け丼」「揚げ物(天ぷらまたはフライ)」「つみれ汁」が共通で、それ以外のおかずや小鉢は店舗ごとのおまかせ。なお、「入梅いわしおまかせ御膳」は【完全予約制】となっているため、事前の予約が必須。訪問前に空席確認をしておこう。

銚子漁港の主力である鯖を活かした「銚子の鯖料理」が目を引く。メニューは、鯖の漬け丼や鯖寿司、定食・御膳など、さまざまなスタイルで楽しめるラインナップとなっている。

また、通年メニューとして「天ぷら御膳」「海鮮丼」「お造り」なども用意されており、季節に関係なく魚介を楽しめる。
- ▼銚子「廣半」の主なメニュー
- ・入梅いわしおまかせ御膳:3,000円(税込)
- ・鯖漬け丼:1,800円(税込)
- ・鯖寿司(4貫):1,600円(税込)
- ・鯖寿司(6貫):2,400円(税込)
- ・銚子御膳:2,800円(税込)
- ・鯖御膳:3,900円(税込)
- ・天ぷら膳:2,500円(税込)
- ・海鮮丼:2,500円(税込)
廣半「入梅いわしおまかせ御膳」

ほどなくして運ばれてきたのが、今回のお目当て「入梅いわしおまかせ御膳」。主役の漬け丼を中心に、いわしの天ぷら、つみれ汁、小鉢、茶碗蒸し、わらび餅と、まさにいわし尽くしで充実のセット内容。

まずは、御膳の主役「入梅いわしの漬け丼」から。
今がまさに旬の入梅いわしを使用していて、この時期だけの特別な味わいを堪能できる。脂のり抜群の真いわしが、ご飯の上に惜しげもなく敷き詰められており、見た目にも味にも期待が高まる。

ガリやわさび、そして彩りを添える黄色い花びら(おそらく食用菊かタンポポ)を一旦別皿に移すと、丼ぶり一面に広がる漬けいわしの存在感がより際立つ。

まずは漬けいわしをそのまま一切れ。
漬けダレといわしの脂が絶妙に絡み合い、とろけるような食感が口いっぱいに広がる。旬のいわしってこんなにウマいのか?と思わせてくれる。

続いて漬けいわしとご飯を一緒に口に運ぶ。
ご飯との相性は抜群で、一口食べると、もう箸が止まらなくなるほどのウマさだ。

付け合わせの天ぷらは、メインのいわしの天ぷらに加え、かぼちゃ、ピーマン、さつまいもといった定番の野菜天が添えられる。

特にいわしの天ぷらは秀逸で、衣のサクサクとした食感と、ふっくらとした身のコントラストに驚かされる。
見た目こそアジフライと似ているが、噛んだ瞬間に広がるいわし特有の風味がしっかりと主張してくる。火を通すことで引き出されるいわしの奥深い旨みを存分に楽しむことができた。

小鉢には、ふっくらと煮付けられたいわしの煮付け。同じいわしという食材でありながら、漬け、天ぷら、煮付けと、調理法でこんなに印象が変わるのかと感心する。これがまた絶妙な甘辛加減で、ご飯がもう一膳ほしくなる。

使われている調味料は、やはり地元銚子の醤油だろうか。素材の味を引き立てる絶妙なバランスで、いわしの旨味をしっかりと支えている。

透き通ったお出汁のつみれ汁には、贅沢にも大きめのつみれが2つ入っている。

つみれ自体にもいわしの旨味がしっかりと詰まっていて、派手さはないものの、しみじみと美味しい、心温まる味わいだ。

最後は優しい味わいの茶碗蒸しと、ひんやり冷たいわらび餅が、満足感いっぱいの食事を締めくくる。味、ボリューム、すべてにおいて申し分のない、まさに大満足のご当地御膳だった。
銚子を訪れたら、ぜひこの「入梅いわしおまかせ御膳」で、旬のいわしの美味しさを堪能していただきたい。
廣半「鯖寿司(4貫)」

廣半さん自慢の「銚子の鯖料理」メニューの中から「鯖寿司(4貫)」をチョイス。銚子プラザホテルの文字がアルファベットで入った箸袋が、洗練された雰囲気を演出してくれる。

鯖の厚みが目を引く。まるまると太った肉厚な鯖を贅沢に使用している。

断面を見ると、改めて一般的な鯖寿司とは別次元の厚さを確認することができる。一口で頬張ると、鯖の旨味と、ほどよく効いた酢の風味が口の中に広がる。まさに至福のひととき。
いわしの繊細な旨味とはまた違い、鯖ならではの濃厚な味わいをしっかりと楽しむことができた。青魚好きの方なら、ぜひ味わってほしい一品だ。
廣半「海鮮丼」

中にはいわしや鯖などの青魚が少し苦手という方もいるだろう。そんな人におすすめしたいのが、通年提供されている定番メニュー「海鮮丼」。

海鮮丼に使われた具材をみると、クセのないネタが中心に使われており、あえて鯖やいわしといった青魚を外し、海鮮丼をチョイスする人へのやさしい気遣いが感じられる。観光で訪れた家族やグループの中に、青魚が苦手な人がいても安心して入店することができるお店だ。
銚子「廣半」店舗情報

今回は、銚子プラザホテル内のレストラン「廣半」さんで、旬の入梅いわしをふんだんに使った「入梅いわしおまかせ御膳」を堪能してきた。漬け丼、天ぷら、煮付け、つみれ汁と、ひとつの御膳の中でいわしのさまざまな魅力を楽しめる構成に大満足。
ホテル併設の落ち着いた雰囲気の中で、旬の味覚にゆっくりと向き合うことができる「廣半」さん。銚子でのランチや観光途中の食事に、ぜひ立ち寄ってみていただきたい。