
銚子「香海」で入梅いわし!銚子を代表する名店で食べる絶品いわし料理
2025/08/24
銚子の初夏を彩る味覚といえば「入梅いわし」。脂がのって旨味が増すこの時期は、いわしを目当てに銚子を訪れる人も少なくない。
そんな銚子で、まず訪れてほしいのが「香海(こうかい)」さん。まさに「銚子でいわしを食べるならここ!」と言われる、銚子を代表する名店だ。定番の「いわし鉄火丼」をはじめ、刺身、天ぷら、フライ、たたき、なめろう、サンガ焼きなど、多彩ないわし料理が揃い、旬の味を余すことなく楽しむことができる。
今回は、その「香海」さんで入梅いわしを実際に味わってきたので、詳しく紹介していきたいと思う。

お昼過ぎに到着すると、お店の前はすでに長蛇の列。ほとんどのお客さんが「入梅いわし」を目当てに訪れているようだ。銚子を代表する名店だけに、やっぱり並ぶよね、、、ということで、列の最後尾に並ぶことにした。
ランチ営業は通常14時までだが、この日は自分たちの次に並んだ一組で打ち切り。まさにギリギリの滑り込みだった。入梅いわしが旬を迎える6月・7月は、行列必至。確実に味わいたいなら、早めの来店が欠かせない。

並び始めたときに、店主から「今日は2時間近く待つことになるよ」と声をかけられた。それでも「良いいわしが入っているからね」という言葉に背中を押され、待つ覚悟を決めた。せっかく銚子まで来たのだから、最高の状態の入梅いわしを食べたい。

炎天下の中、待つこと約2時間半。暑さとの戦いもあり、正直なところかなり大変だった。
できれば、せめて夏の間だけでも名前を書いて呼ばれるシステムがあればありがたいと感じる。それでも、目の前に続く列は誰も諦める様子がなく、皆それだけ「香海」さんのいわしに期待しているのだろう。

ようやく店頭まで近づくと、「銚子港水揚げイワシあります。」の表示が目に入る。店主の言葉通り、この日は鮮度抜群のいわしが入っているようだ。良いいわしが入らなければ提供されないこともあると聞いているので、まずはひと安心。
銚子「香海」のメニュー

香海さんを訪れたら、まずぜひ味わってほしいのが名物「鰯鉄火丼」。新鮮ないわしを生姜醤油に漬け込み、ご飯の上にたっぷりと盛り付けた丼で、香海さんの看板メニューといえる一品だ。
脂ののったいわしの旨味に、生姜の爽やかな風味がほどよく寄り添い、ご飯が進むこと間違いなし。銚子でいわしを食べるなら、まずはここから始めたい。

丼だけでなく、刺身、天ぷら、フライ、たたき、なめろう、サンガ焼きと、いわし料理のバリエーションが驚くほど豊富。
シンプルに素材の鮮度を堪能するなら刺身、郷土料理を楽しむならサンガ焼き、ボリューム感を求めるならフライや天ぷらと、好みに合わせて選べるのが嬉しい。鰯鉄火丼に加えて、いわし料理を一品オーダーするのが良いだろう。

定食メニューも充実していて、「香海定食」や「おまかせ定食」などは観光客にも人気。いろいろな料理を少しずつ味わえる。

中でも注目は「鰯定食」。
いわしの刺身をメインとした内容で、入梅いわしの時期は、こちらを選択する人も多いだろう。
- ▼銚子「香海」の主なメニュー
- ・いわし鉄火丼:1,100円(税込)
- ・海鮮丼:1,700円(税込)
- ・いわしなめろう:800円(税込)
- ・いわし刺身:700円(税込)
- ・いわし塩焼き:700円(税込)
- ・いわしフライ:700円(税込)
- ・いわし天ぷら:700円(税込)
香海「いわし鉄火丼」

早速、運ばれてきたのは、香海さんの看板メニュー「いわし鉄火丼」。今回はご飯を大盛にしたこともあり、丼の迫力が一段と増している。テーブルに置かれた瞬間から、期待感が一気に高まる。

いわし鉄火丼には、味噌汁と小鉢、漬物が付いてくる。いわしを主役に据えた丼を引き立てつつ、全体に彩りを添えてくれる組み合わせだ。

丼には、ご飯の姿が見えないほどに、いわしの漬けがびっしりと敷き詰められている。特に入梅いわしの季節ということもあり、丸々と肥えた身からは、脂のりと鮮度の良さが一目で伝わってくる。

照りのある漬けいわしは、脂と漬けダレが合わさり艶やかに輝いている。丼から立ちのぼる香りだけで食欲がそそられ、早く箸をつけたい衝動に駆られる。

ひと口頬張ると、生姜醤油をベースにほんのり甘めに仕上げられた漬けダレが、いわしの脂の旨味を見事に引き立てている。ご飯と一緒に頬張ると、その相性は言うまでもなく抜群。箸が止まらなくなるとはまさにこのことだ。

旬の入梅いわしの力なのか、それとも香海さんならではの味付けの力なのか。どちらにせよ、これは間違いなく「また食べに来たい」と思わせてくれる丼だった。遠方から足を運ぶ人が絶えない理由が、実際に食べてみてよく分かる。
香海「いわし刺身」

やはり外せないのが「いわしの刺身」。
特に入梅の時期は、脂がのりきった極上のいわしを味わえる絶好のタイミングだ。
ここ銚子・香海さんで出される刺身は、その旬の美味しさを一番ストレートに堪能できる一皿。透き通るような銀色の皮目と、ふっくらと厚みのある身が新鮮さを物語っている。

ひと切れ口に運ぶと、脂の甘みが口の中でスッと溶けていく。鉄火丼の漬けで味わういわしとはまったく違った、素材そのもののポテンシャルをダイレクトに楽しめる。

醤油をほんの少しつけて頬張れば、脂と旨味が一層引き立ち、ついもう一切れ、もう一切れと箸が進んでしまう。旬の入梅いわしを味わうなら、この刺身は絶対に外せない一品といえるだろう。
香海「いわしフライ」

つづいてもう一品は「いわしフライ」。
いわしフライは、開いたいわしが4枚とボリューム感がある盛り付け。

揚げたて熱々のフライはサクッと軽く、中の身はふわっふわの食感。刺身で味わった繊細な口どけとはまったく違い、火を通すことでいわし本来のコクが濃縮されたような味わいになっている。
香海さんの「いわしフライ」は、刺身や鉄火丼と並んでぜひ味わいたい一品。旬の入梅いわしの魅力を、揚げ物ならではの角度から楽しむことができた。
銚子「香海」店舗情報

銚子の名店「香海」さんでいただいた入梅いわし料理は、どれも満足の逸品だった。看板メニューの「いわし鉄火丼」は、脂がのった旬のいわしを生姜醤油ダレで仕上げた逸品。刺身ではその脂の濃厚さと口どけをダイレクトに堪能でき、フライでは揚げたてならではの香ばしさと凝縮した旨味を楽しむことができた。
どの料理にも共通していたのは、いわしの魅力を引き出す絶妙な味付け。特に漬けダレや醤油の使い方には、醤油の街・銚子らしい奥深さが感じられた。銚子で長年培われてきた醤油文化と、新鮮ないわしの脂が合わさることで生まれる味わいは、まさに土地の個性そのもの。
銚子でいわしを食べるならまずは香海さん!入梅いわしの旬に合わせて、ぜひ一度足を運んでみてほしい名店だ。